小笠原は人が定住してまだ200年弱の島です。
文化が成熟し花開いた歴史はありませんが、この島の歴史を知れば知るほどマニアックな面白さがあると思っています。
その中で今回はことばの事を少し書こうと思います。
200年弱の間に沢山の人々が定住し行き来した島ならではの言語が存在します。
英語と日本語が混ざった小笠原の「混合言語」。
そして南の島々から渡来した人達も定住し混ざっていきます。
言葉だけをテーマにしても恐らく何回にも分けてお伝えしないと足らないボリュームです。
ですので、今回は第一回として不定期にアップしていこうと思います。
元になっているのはダニエル・ロング、橋本直幸 編「小笠原ことば/しゃべる辞典」です。
現在でも使われたり、そのまま固有種の植物の名前になったりしているものも有ります。
例えば「ヤロード」
これは「イエローウッド・YELLOW WOOD」が訛ったところからきています。
イエローウッドを少しネイティブの様に呟いてみて下さい。
「ヤロード」に聞こえますか?
植物はキョウチクトウの仲間です。
10月には黄色い果実が目立ちます。

次に「ビーデビーデ」
標準和名はムニンデイゴ(現在では広域分布種のデイゴとされています)
桜のない小笠原では「南洋桜」として親しまれてます。
これはハワイ語で同属の木があり、「バリバリ、ウデウデ、ウリウリノキ」から来ているらしいです。

言葉だけみても欧米系の人達だけでなく、ハワイ系、北マリワナ諸島など沢山の島々から来た人達が住み、作られた小笠原言葉。
ことばから島の歴史に触れ、知っていくのも面白いです。
またツアーでは風景や植物を眺めながら島の歴史や過去に思いを馳せてみたいと考えています。
最後にダニエル・ロング、橋本直幸 編「小笠原ことば/しゃべる辞典」のリンクを貼っておきます。
興味がある方は是非!