「悠久の時の流れの中で」
3月の後半になると小笠原の海にはアオウミガメが帰って来ます。
ぷかぷか浮いている亀を見ると心の中でおかえりとつぶやきます。

大体2月から5月頃までが交尾時期ですので、オスがメスに上に乗り交尾している姿を見る事ができます。
船から見ると海面に大きな黒いゴミが浮いているように見えるのですがそっと近づくとオスは顔を上げてこの船を見ています。

ただ、あまり逃げないです。
しかし、下にいるメスが顔を上げて船を見つけると慌てて潜って行きます。
脅かしてごめんねと申し訳なくなるのですが、少し距離をとるとまたぷかぷか浮いている姿を見れたりします。
頑張れ!オス!
そして交尾時期が終わると産卵シーズンになります。
母亀が産卵に海岸に上がってくるシーンも感動の瞬間ですよね。
今年もこれからウミガメたちが感動のシーンを沢山見せてくれるでしょう。
楽しみですね。
さて、このウミガメ達が帰ってくるとそろそろザトウクジラのシーズンも終わりに近づいて来ます。
寂しいですが、北の海に旅立つクジラにエールを送りたいと思います。
生き物達が教えてくれる季節の移ろい。
小笠原もそろそろ春色です。